COMOLY 依頼者インタビュー vol.2

公開:2021年5月10日
発行:COMOLY

ぷらっとホーム世田谷の新サイトリリース。リリースして分かった新サイトの効果

小幡 泰江(おばた やすえ)
世田谷区社会福祉協議会 ぷらっとホーム世田谷

今回は、COMOLYにwebサイト製作のご依頼をくださった、世田谷区社会福祉協議会「ぷらっとホーム世田谷」の小幡さんにお話を伺いました。(製作したウェブサイトはこちら

ぷらっとホーム世田谷とは

――よろしくお願いいたします。まず、ぷらっとホーム世田谷について教えてください。

ぷらっとホーム世田谷は、仕事やお金など、生活のお困りごとをご相談いただける窓口です。平成27年に厚生労働省が定めた「生活困窮者自立支援法」に基づいて区が設置し、元々の相談先であった私たち社会福祉協議会(以下:社協)が委託を受けて運営しています。

――何名くらいで運営されているんですか。

現在は、社協としては20人前後が働いています。その他に臨時の派遣の方もたくさんいらっしゃいます。というのも、新型コロナウイルスの影響で、貸付などの制度がずいぶんと変更になり、お問い合わせが多くなったのです。例えば住居確保給付金については、令和元年度は100件ほどのご利用だったのですが、昨年度は7,000件を超えるお申込みがありました。

――住居確保給付金以外にも、貸付や教育、債務についてなどいろいろな相談を受けると思うのですが、その中でひきこもりについてはどういった関わりがあるのでしょうか。

ぷらっとホーム世田谷の開設当初から、働いていない家族がいるのだけれどどうしたらいいかとか、東京に住んでいる家族が困っているので助けてほしいなどのご相談を受けていました。特別な意識はせずにその方たちと関わっていたら、近年、「ひきこもり」という言葉が取り上げられるようになりました。

webサイト製作のきっかけとCOMOLYにご依頼いただいた背景

――社協さんのホームページ内にひとつの部門として掲載されていたものを、改めて独立させようと思ったきっかけは何だったのでしょう。

新型コロナウイルスによって、問い合わせ窓口の電話が貸付と住居についてのご相談でいっぱいになってしまったんです。すると、以前から継続的にお話をしてきた相談者の皆さんとのやり取りが、難しくなってしまいました。そのような、電話が繋がらないときの手段として、そしてこちらの状況や事業の情報を公開する場として、webサイトを立ち上げようと思いました。それを機会に、電話はちょっとかけにくいという方へ向けて、問い合わせフォームとLINEアカウントも開設しました。

――一般社団法人Vielfaltの久保さんからのご紹介で、webサイトの製作をご依頼いただくことになったわけですが、その際に何か、COMOLYに対する思いはあったのでしょうか。

はい、元々素敵なチラシなどを拝見していて、一緒に何かを創れたらいいなと思っていました。ですので、ご紹介を受けたときには「ぜひ!」という感じでした。能力があっても、なかなか企業では働けない方へ活躍の場を用意し、その労働への対価も、支払われる仕組みが整っているCOMOLYさんにお願いすることは、私どもの事業の理念にも合致するのではないかと思いました。

――基本的にCOMOLYでは、我々スタッフが納品まで進行を管理しています。それでも、しっかり納品されるか、きちんとした成果物を受け取れるのかというところで、ひきこもりの方に仕事を頼むのは不安だとよく言われます。そういった気持ちはありましたか。

実は今回、依頼から納品までの期間がとても短かったんです。たぶん、一般の企業さんならお断りするほどだったと思います。それにも関わらず引き受けてくださいましたし、納品までこまめにご連絡もいただいたので、心配はありませんでした。

webサイトを運用してみて思うこと

――出来上がったwebサイトの運用によって変わったことなどあれば教えてください。

以前は、電話か来所いただくことでしかお話を伺えなかったのですが、問い合わせフォームからのご相談が入るようになりました。上手くお声に出せないような悩みを抱えていらっしゃる方も、文章で送れるようになって相談するハードルが低くなったのだと思います。受付時間の制限も無いので、今まで届かなかった「助けて」の声を拾えるようになりました。また、私どもがやっている事業について、サイトで見たんだけれどどういうものですか?とお問い合わせいただくこともあり、より具体的にお答え出来るようになりました。

――これからwebサイトを使ってやってみたいことや、検討していることはありますか。

私たちの取り組みに対する、フィードバックを集めたいと思っています。例えば、困窮している方へ食品や生理用品を配布する活動では、その場で感謝の言葉をいただくことはありますが、その後までは追えないのが現状です。やはり、食品などを寄付してくださる地域の方や企業さんの中には、自分が寄付したものがどう役に立ったかを知りたい方もいらっしゃると思います。そこにしっかりと応えられるように、こんなことが改善したよ、こんな風に活用しているよ、という声を集めていきたいです。それによって、改めてお困りの方と繋がれることにも期待しています。

ひきこもり当事者へのメッセージ

――最後に、ひきこもりの当事者の方へ、メッセージをお願いいたします。

私も今までたくさんの方とお話しさせていただいて、能力を持っている方が多い印象があります。ご自分の力を生かせない世の中は、本当にもったいないと感じます。もちろん、解決しなければならない背景もそれぞれにあるとは思いますが、私どもは基本、その方の能力を今後どう生かしていくかという、少し先を見つめたことを一緒に考えていければいいなと思っています。まずは繋がっていただいて、これが好きだ、こんなことをやりたい、という夢を語りにいらしてください。

――今は未来を想像出来なくても、窓口への相談から外と繋がって刺激を受けることで、やりたいことが見つかったり関わる意欲が湧いてきたりすることもありますよね。

そうですね。今あるものの中からどれがいいかではなく、ご自身がやりたいことを見つけるお手伝いが出来れば嬉しいです。実際に、これをやりたいというお声からイベントを開催すると、お声をくださった方以外にも興味のある方が集まってきます。そこでまた新しいコミュニティーが生まれて、どんどん良いものが広がっていくと思うので、ぜひご協力をお願いいたします。

インタビューは以上です。このインタビューのきっかけとなった、ぷらっとホーム世田谷のwebサイトは、令和2年11月に東京・下北沢の本多劇場で行われた演劇「世界に一つだけの創 痛いイタイITAIいたい居たい!!」の公演に合わせて製作されました。区のひきこもりのシンポジウムの一環として、当事者たちの声を演劇という形で発信する取り組みは、数々の困難を経ながらも無事に成功を収め、ひきこもりに対する理解を深めることに貢献しました。

今年度も10月の公演に向けて、5月に関係者による初めての顔合わせが行われる予定です。世田谷区民に限らず、文章や音楽・絵画などで、自分を表現したい方の参加を募集しております。ご興味のある方は「ぷらっとホーム世田谷(Tel:03-5431-5355、またはwebサイト)」までお問い合わせください。


今回の記事は以上となります。お読み頂きありがとうございました。

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インタビューの様子は動画で、Youtube からご覧いただけます。チャンネル登録も、どうぞ宜しくお願い致します。

この記事をつくった人

COMOLY
登録者
執 筆
COMOLYに登録して、色々な活動に参加。現在在宅ワークの幅を広めるため、日々修練中。
サポート対応
望月 理江
編 集
2019年末から運営メンバーに参画。ボランティア活動を通じて海外に滞在した経験から、英語が得意。映像系の仕事に詳しい。海と機材とお酒が好き。
Web系エンジニア
釼持 智昭
投 稿
ひきこもり経験6年半の元当事者。2019年7月からプログラミングを学び、 翌年1月に「COMOLY」を共同でリリース。以降、当事者目線で運営に携わる。